スマートプリントを市場に投入

エグゼクティブサマリー

過去に開催されたすべてのdrupaと同様に、drupa 2016も印刷業界という砂漠で目印を見つけられるような展示会になります。drupaほどの大規模な展示会は、新しいテクノロジーや将来を見据えたビジネスモデルを発見する絶好の機会です。その重要性は、かつてないほど高まっています。インターネット、世界規模の人口推移、マクロ経済によって起こった劇的な変化のため、印刷業界では会社の業績の再評価と、マーケティングに基づいたビジネスモデル、データベース管理、MISシステム、オンライン通信の見直しに迫られています。その中でもとりわけ重要になるのは、IT教育の分野です。

アクセスが簡単で使いやすいオンラインプリンターの登場により、多くの印刷会社が淘汰されました。今や生き残っている会社の方がごくわずかですが、生き残った印刷会社は変化を認識し、それを受け入れる必要があります。今後10年で印刷会社が成功を収めるには、プロジェクト管理機能をさらに高め、さまざまなサービスに付加価値をもたらさなくてはなりません。今後10年で印刷を優れた通信手段にするためには、どうすればよいでしょうか。その答えは明白です。印刷に見る人との関連性を持たせればよいのです!

新聞印刷は今後も生き残るでしょう。ただし、地域情報に特化し、デジタル印刷にターゲティング広告を盛り込むことで、読者により関連性が強い媒体となります。刊行ペースの速い、高品質な旅行パンフレットやカタログも生き残りますが、パーソナル化が進み、光沢加工や箔押し加工による手触り感が消費者のニーズを満たすものとなるでしょう。ファッション雑誌の出版会社は、読者が紙媒体の本を好む傾向を目の当たりにすることで、自社のアイデンティティを確信し、印刷業界に戻ってきました。また、電子回路印刷や組み込みコードの登場により、包装/ラベル印刷会社やブランドオーナーは自社製品の販売に新しい活路を見出しましたが、印刷業界でもそうした新技術の取り込みを視野に入れて行く必要があります。

印刷、オンライン、モバイルそれぞれのつながりは、今後も強くなっていくことでしょう。印刷業界では、従来の印刷が持つ美しさと効果をデジタル世界に伝え、印刷と仕上げを大きく超え、さらに円熟したサービスをお客様に届ける必要があります。HP IndigoのAlon Bar-Shany副社長はこう述べています。「廃れてきたとはいえ、印刷はやはり感情を生み出すもので、その瞬間と思い出を保存する媒体として不滅です」
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