不良品ゼロのパッケージング – 神話か現実か?

品質は、包装業界における大きな差別化要因の一つです。費用対効果、持続可能性、リードタイムなど、その他の要因も重要ですが、結局のところ包装が品質検査をパスできなければ全体の実行が台無しになり、それに関する顧客関係が脅かされます。医薬品など一部の分野では、包装不良がさらに深刻な結果をもたらす可能性があります。

しかし、マージンが削られ、短納期のショートランが一般的になってきて、競争の激しさが増している環境において、メーカーはどのように品質管理を維持すればよいのでしょうか?この環境に於いて、ほとんどの企業では、綿密にパッケージングプロセスをチェックする品質管理に多くの人件費を投入する余裕はありません。現在では、短いリードタイムで完全に不良のない包装を提供するという重責が、メーカーにのしかかっています。
BOBSTのシートフェッド製函機部門、製品マーケティングディレクターのピエール・ビンゲッリは「不良ゼロのパッケージングを実現することは、すべてのお客様にとって重要な目標だ」と述べています。「最高品質の生産の徹底、および生産チェーン内のエラーをタイムリーに検出する事が求められています。問題を特定しエラーの原因を排除して、品質を一貫に保ち顧客満足度を高める、信頼のおけるシステムが必要とされています。」
BOBSTは、2011年に第1世代のACCUCHECKで完全に統合された工程内品質管理システムを製函機に導入した最初の会社であり、工程内での追加の品質管理ステップを必要としないシームレスなシステム進行を実現しました。本製品は、カートンブランクがBOBST製函機に給紙された時点で、欠陥の有無を検査するインラインソリューションです。それ以来、ACCUCHECKは業界のベンチマークとなり、特にBOBSTの医薬関連顧客にとっての必需ソリューションとなっています。
「医薬品業界に関わる我々のお客様との取引で大きな成功をおさめています。」とビンゲッリは語ります。「同業界に関わるお客様向けに、100%品質管理された生産という真の安心感をお届けし、業界規格を確実に順守し、苦情やペナルティのリスクを削減しています。」
不良ゼロのパッケージングと高速の組み合わせ:新しいACCUCHECK
BOBSTは、さらに進化した品質管理システムを開発いたしました。新しいACCUCHECKは、最新世代の製函機MASTERFOLD 75 / 110やEXPERTFOLD 50 / 80 / 110に搭載可能です。カートンブランクに欠陥がないかどうかを入念にチェックし、毎分500 mまたは毎時140,000箱の速度まで、品質の安定性を保証します。この装置により最速のインライン品質管理が実現し、さらに、ACCUBRAILLE装備の機械をフルスピードで稼働させることが可能になりました。ACCUBRAILLEは、流れを横切る方向にでも、ブランクの4面全てに点字をエンボス加工することができます。
30年におよぶBOBSTのRegistron技術の経験に基づいたACCUCHECKソリューションは、高い柔軟性を備え、簡単で迅速な操作を損なわずに、メーカーとその顧客の品質基準に基づく様々なボックス検査を可能にしました。校正チェックや参照チェックからなるPDF機能パックにより、全面的なPDF管理が可能です。これらは医薬業界において極めて重要な機能です。
その他の新機能としては、機械学習アルゴリズムによって駆動されるスマートテキスト識別、およびクライアント検証ターゲットに適合し、ウェブブラウザから利用可能なレポートシステムがあります。ACCUCHECKには、不要なデフォルト検出を回避するために、ダスト粒子の90%以上を除去するダスト除去デバイスも装備されています。
最小欠陥の包括的な検査
ACCUCHECKの検査機能は非常に包括的であり、正確な色測定とテキスト検査を含み、印刷の欠落、テキストエラー、コードの欠陥、色違いなどの印刷不良を検出します。また、カートン素材の無傷な状態の分析が充分に可能となり、損傷、ほこり(ほこり除去装置を使用)、オイルなどカートンの外部要因を防止します。
特許取得済みの独自の照明システムにより、工程間(印刷、打抜き、箔押し、エンボス)の見当変動が正確に測定され、箔押し、ニス、エンボスなどすべての装飾プロセスが綿密に検査されます。ニス、メタライズ、エンボス加工されたブランクを100%検査します。
はね、しみ、引っかき傷、あるいは縞模様などの欠陥のある箱は自動的に除去され、100%品質管理された生産となります。
製凾ラインも使い易くなっています。新しいACCUCHECKにはHMI SPHEREが装備されており、カスタマイズ設定用に数種類の操作モードを提供しています。このHMI機能は、最新のBOBSTマシンでは標準搭載になっています。検査パラメーターは保存が出来、リピートオーダーのときには、すぐに呼び出すことができます。使用者に応じて、異なるアクセス権限を設定することも可能です。
「BOBSTは、この種の品質管理装置を提供した最初の製函機メーカーでした。新しいACCUCHECKにより、自動品質管理を次の高いレベルに引き上げました。」とビンゲッリ氏は述べています。「ACCUBRAILLEと組み合わせることで、完全に統合されたソリューションが実現しました。これは業界で唯一です。これまでのところ、主に医薬業界関連の皆様にご利用いただいています。同業界では、完全なPDF管理、テキスト検査、およびレポートが特に好評です。しかし、新しいACCUCHECKは、他の産業分野に適合するように構成することもできます。異なる速度や検査ニーズを持って、食品や他の産業にも等しく役立つでしょう。」
今や、不良ゼロのパッケージングは本当に現実となっています。 BOBSTが革新を続けることで、様々な業界で急速にベンチマークとなってきているのです。
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