バイオベースの原料からポリマーを合成することで、バイオマス含有量が飛躍的に増加
東洋インキグループのトーヨーケム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長兼社長兼CEO:山崎 慎一、以下トーヨーケム)は、パッケージやラベル、テープなどに使用されるバイオベースの高含有量の感圧性接着剤(PSA)を開発しました。同社のポリウレタン系接着剤「Cyabine™シリーズ」はバイオベース含有率80%、アクリル系接着剤「Oribain™シリーズ」は75%を記録しています。また、従来のバイオ系接着剤では困難とされていたPSAを10%含有した脱着可能なPSA組成物を両シリーズともに採用しています。
世界各国で循環型経済への移行が進む中、バイオマス由来の材料は重要な役割を果たすことが期待されています。気候変動とその影響を緩和することに大きな注目が集まっているため、現在の石油ベースの経済から、リサイクルと再生可能資源に基づくより持続可能な経済への移行に向けた研究と投資が急務となっています。このように、バイオベースの素材は、エコロジカルなメリットがあることから、さまざまな分野で注目を集めています。
トーヨーケムはこのほど、こうした動向に対応して、バイオマス含有率を最大80%まで高めた先進的な感圧接着剤組成物を開発した。バイオベース含有率20%の業界初の接着剤を2018年にリリースしたことを踏まえ、トーヨーケムは、大幅に高い含有率レベルの別の接着剤イノベーションを発表できることを嬉しく思っています。日本の研究者は、バイオマス由来の原料からポリマーを合成することで、この画期的な成果を達成しました。その結果、この新しい接着剤は、バイオマスを包装構造に組み込むことを検討している包装業者に、性能を犠牲にすることなく、より環境に優しい代替手段を提供します。
本日発表された新しい接着剤「Cyabine」と「Oribain」は、現在日本で販売されており、今後数年のうちに世界各国で発売される予定です。トーヨーケムは、生分解性、バイオベース、超高固形分、水性接着剤などの製品ポートフォリオを拡充し、社会の環境負荷低減に貢献する革新的なソリューションの創出に継続的に取り組んでいきます。
www.toyoinkgroup.com