PureFlexo Printingの公開によりMiraclonがフレキソ印刷の範囲をさらに拡大

不要なインクの拡散をコントロールすることで、運用期間を拡大し、予定外の印刷機停止回数を削減して、フレキシブルパッケージ印刷会社の効率性を最大限に高めます

KODAK FLEXCEL Solutionsの生まれ故郷であるMiraclonは、本日、初のMiraclon Innovatesバーチャルイベントを主催し、PureFlexo™ Printingを紹介しました。これを利用すると、KODAK FLEXCEL NX Systemユーザーは、画期的な方法で不要なインクの拡散をコントロールすることで、印刷機での運用期間を拡大し、高品質のフレキソ印刷を実現できます。フィルム印刷におけるワイド・ウェブ油性インキ専用に設計されたPureFlexo Printingは、印刷機の効率性、再現性、全体のパフォーマンスを最大限に高めます。また、印刷会社とプリプレスプロバイダーは、よりクリーンな印刷、色の定着、ビジネスの収益向上などを実感できます。

Miraclon最高マーケティング責任者のEmma Schlotthauerは次のようにコメントしています。「顧客にメッセージを伝えるにあたり、パッケージの力への依存がこれまで以上に強くなっているブランドにとって、ブランドの一貫性と人目を引くフレキシブルパッケージの重要性がますます大きくなっています。印刷会社が求めているのは、最適な生産速度よりも遅い印刷をせざるを得なかったり、頻繁な調整や予定外の停止による印刷機のダウンタイムリスクにさらされたりすることなく、拡大し続けるグラフィック複製需要に対応するためのソリューションです。広い印刷許容範囲は、生産収益を高める上で重要です。PureFlexo Printingは、不要なインキ拡散という重要な技術的問題に対処することで、印刷許容範囲を拡大し、品質と効率性のバランスを再調整することができます」

印刷許容範囲、不要なインキ拡散、印刷会社がその問題に対処する必要がある理由
印刷会社が印刷機の力を最大限に引き出すには、印刷機を中断せずに運転する柔軟性が必要です。印刷会社が求めるのは、広い印刷許容範囲(運用期間)と生産効率性を管理するための堅牢なプロセスです。印刷許容範囲が狭いと、わずかな変更で印刷が許容可能な品質(許容度)から逸脱してしまうからです。PureFlexo Printingを利用する印刷会社は、不要なインキの拡散を抑えることで、印刷物が許容できない品質になるリスクを下げ、印刷機を運転し続けることができます。

不要なインキの拡散が印刷許容範囲にどのような影響を与えるかについて、Miraclon最先端印刷アプリケーション担当重役のDr John Andersonは、次のように説明しています。「フィルムの上に油性フレキソインキで印刷する場合、インキが表面を流れるのは自然な特性です。そのインキが目的とは違う場所へ流れ込んで溜まると、架橋や蓄積の原因となり、『汚れたプリント』になってしまいます。硬めのマウントテープの使用、インキの増量、印圧増強といった、他の印刷問題に対処する際によく用いられる方法を用いても、常にうまく管理できるとは限らず、悪化してしまうことも多いものです。PureFlexo Printingは、高度なプレート表面パターンの採用によりインキの拡散を抑制・管理することで、この問題に正面から対処し、汚れのない予測通りの印刷を実現する新たな基準を打ち立てます」

Schlotthauerは、PureFlexo Printingと不要なインキ拡散の抑制は、印刷会社とプリプレスプロバイダー双方にとって経済的にも大きなメリットをもたらすと付け加えました。「例えば、版拭きのため予定外に印刷機を10分ほど停止する場合、一般的な印刷料金を約$700/時間とすると、このような印刷機の停止をなくすことでどれほどの経済的メリットがあるかは、すぐに計算できるでしょう。廃棄物の削減と印刷後の印刷能力への影響を加味すると、不要なインキの拡散に対処する必要性がとりわけ大きな意味を持つことが分かります」

PureFlexo Printing – フレキソ印刷会社の品質・効率のバランスを再調整
高度に制御されたインキ転送メカニズムにおけるMiraclonの専門知識に基づき、FLEXCEL NX Systemのコア機能をさらに解き放つことで、PureFlexo Printingは不要なインキの拡散をかつてない精密さでコントロールし、あらゆる品質レベルにおいて印刷許容範囲を拡大します。過去2年間にわたり現場で20,000件を超える商業印刷のテストを繰り返し、MiraclonのAdvanced Plate Surface Patterning Technology(高度な刷版表面パターン技術)における知識が増大した結果、以下のことが証明されました。
• 汚れたプリントによる予定外の印刷機停止回数を削減
• より予測通りの色を再現
• 本刷りと校正刷りの照合問題を解消
• オペレーターやその他の生産工程の変更による影響を低減

「ドットゲインの低下と印刷中のインキ蓄積の大幅な低減により、PureFlexo Printingは、印刷機のカラープロファイルとの一致をより予測可能にするだけではなく、版拭きのために印刷機を停止する回数も低減します」Dr. Andersonはそう付け加えました。「その結果、生産効率性が飛躍的に向上し、印刷品質も上がりました。プリプレスから印刷までの全工程で、効率性が向上したのです」

プリプレスプロバイダー、印刷会社、ブランドにとっての利点
PureFlexo Printingの利点は、バリューチェーン全体で実感されています。

印刷会社の報告によれば、一般的な生産の課題によりうまく対処できれば、困難な印刷の一貫性も高まり、アップタイムも延長するといいます。PureFlexo Printingを採用したFLEXCEL NX Platesでは、一般的に、画像の再現性を損なわずに柔らかめのマウントテープを使用できるという点です。これにより、空洞が減り、過剰な印圧を加える必要がなくなるので、プレートの寿命も延びます。

プリプレスプロバイダーは、色再現の追求、レタッチ、刷版作製のサイクルを分割できます。PureFlexo Printingをテストしたトレードショップの報告によると、より直線的な応答により、画像のレタッチと色校前のファイル準備が大幅に減り、本刷りと校正刷りの照合の精度が上がるため、クライアントに印刷の承認を求める回数も減るといいます。

継続的なイノベーション
PureFlexo Printingは、2008年に公開された最初のFLEXCEL NX Systemを発明したのと同じR&Dチームによって開発されたMiraclonの技術(新規特許取得済み)を採用しており、過去13年間にわたりMiraclonが市場に投入してきたイノベーションをベースとしています。

「2008年に当社の核となるFLEXCEL NX技術を公開したことにより、フレキソ印刷は他の印刷プロセスと真正面から競争できるまでに成長し、従来フレキソ印刷に付き物であった一貫性のなさという課題に対処できました」Miraclonのイノベーションという豊かな遺産を大局的な視点で捉え、Schlotthauerはそう語りました。「それ以降も、当社はイノベーションを継続し、インキ転移を制御するためのメカニズムにおいて知識を蓄え続けています。その過程では、数々の受賞に輝いた技術を紹介してきました。まず、2010年にKODAK DIGICAP NX Patterning、続いてAdvanced DIGICAP NX Patterning(通称、NX Advantage)、2016年にはAdvanced Edge Definitionを紹介しました。PureFlexo Printingは、FLEXCEL NX Systemの潜在能力をすべて解き放つための次のステップとなります。これを利用することにより、フレキシブルパッケージ印刷会社は、管理された持続可能な製造環境の中で、フレキソ印刷の範囲を押し広げることに全力を尽くすことができます」

PureFlexo Printingは、すべてのFLEXCEL NX Systemユーザーがフレキシブルパッケージ用KODAK FLEXCEL NX Print Suiteを利用することで今すぐ使用できます。

www.miraclon.com