エプソン、Arm®Cortex® -M0+プロセッサを搭載した省電力32ビットマイコンの量産を開始

1.8V~5.5Vの駆動電圧に対応し、105℃までの動作を保証する液晶ドライバを内蔵

セイコーエプソン株式会社(東証:6724、以下エプソン)は、ARM®Cortex®-M0+プロセッサを搭載した低消費電力フラッシュマイコンユニット(MCU)を開発しました。今回開発した「S1C31W65」は、液晶ドライバを内蔵した人気のシングルチップMCU「S1C31W」シリーズの最新モデルです。セグメント液晶ドライバをサポートした初の多目的マイコンです。エプソンは、2020年8月の量産開始時には月産20万個を計画しています。
産業機器や家電製品は、多くの機能を搭載したIoT対応システムが増えています。そのため、低消費電流でありながら高性能な処理が求められています。このような市場の要求に応えるため、エプソンは、低リーク・低消費電流技術を活用し、Arm®Cortex®-M0+プロセッサを使用して、高性能でありながら低消費電流を実現したS1C31ファミリのMCUを拡充しました。
S1C31W65は、最大33MHzで動作し、S1C31ファミリの中で最高のパフォーマンスを発揮します。スリープモード時の消費電力はわずか0.3μA1、動作周波数は130μA/MHz2です。また、液晶パネルの駆動に必要なバイアス電源は、内部の電源回路3で生成することができるため、電池残量に影響されずに表示品質を向上させることができます。また、駆動電圧はソフトウェアで調整します。MCUで液晶のコントラスト調整や、電圧の異なる液晶パネルにも対応しています。
S1C31W65は、各種タイマ、リアルタイムクロック(RTC)、R/Fコンバータ4、A/Dコンバータ、温度センサなどの周辺回路を搭載。動作温度は105℃まで、動作電圧は1.8V~5.5Vまで対応しており、産業機器やセンシングを必要とする家電製品に最適です。
エプソンは、エプソンの高効率・小型・高精度技術を活かしたソリューションで、お客様の製品の性能向上に貢献してまいります。
製品の特徴
多数の回路を内蔵し、お客様の製品の機能追加と部品点数の削減を同時に支援します。
自己プログラム可能なフラッシュメモリ
電源回路を内蔵した液晶ドライバ
リアルタイムクロック
外部電源監視装置を必要としない電源電圧検出器(SVD)回路
R/Fコンバータ、A/Dコンバータ、温度センサ/基準電圧発生回路
ユニバーサルポートマルチプレクサ(UPMUX)。ソフトウェアでI/Oピンの割り当てが変更された
幅広い環境条件で使用可能
動作電圧範囲 1.8 V~5.5 V
実用温度範囲: -40℃から105℃まで
33 MHzまでの高速動作
ブートクロックの起動速度は2 µs5と速い
32.768kHzの低消費電力水晶発振器/32kHz内蔵発振回路

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