21カ国から応募された２２３作品が受賞/ Diego Vainesman TDC会長が来独
ニューヨークタイプディレクターズクラブは65年間にもわたりタイポグラフィーの改善に努めてきた。間もなく65歳という年金者の年齢になるとは全く思えない！実際、ニューヨークタイプディレクターズクラブは世界最高峰の活気溢れるタイポグラフィーデザインコンペティションを開催し、さらに各国での活動をもとに国際性を高め、新しい記録を作り出している。例えば、今年のdrupaの TDCショーでは最高峰のタイポグラフィーデザインコンペティションを開催し、さらに、革新的な映画の字幕および動画タイポグラフィーを対象とした新しいTDC字幕デザインコンペティションも開催する。世界には次々と新しい賞が大量に作られているが、その中でもTDCが実施するコンペティションは、スクリプトとタイポグラフィーの基準として、常に注目を浴びている！
ニューヨークタイプディレクターズクラブのBertram Schmidt-Friderichsドイツ委員会委員長は、「drupaとTDCショーは20年以上にわたり緊密なパートナー関係を構築してきた。グラフィックデザインはメッセデュッセルドルフのサポートのお陰で、drupaにて確固たる地位を築いてきた！最高のテキストコミュニケーションに役立つ新しいトレンドや事例を紹介することで、最新の印刷およびメディア技術の展示も生きてくる」と述べている。
第５８回TDCショーの世界プレミアは6号館の独自スタンド(B 06)で実施される。見本市で多様な技術およびイノベーションが展示される中、TDCショーではビジュアルコミュニケーションに関するクリエーティブな発想、デザイン上の新しいアイディアおよび最新トレンドを紹介する。スタンド装飾は今回で２回目となるが、ビュルツブルク専門大学の学生がTDC委員のGertrud Nolte教授の指導のもと手がける。学生達は準備作業やスタンドのコンセプト作りに留まらず、展示設営までも行い、14日間のdrupa会期中、TDCショーを現場でサポートする。
さらに2012年は、7A号館で開催されるdrupa cubeにおいて、「Awarded for Typographic Excellence」に輝いた作品も展示される。Diego Vainesman TDC会長、並びにdrupaに精通しているCarol Wahler専務理事がわざわざニューヨークからdrupaに来場し、5月3日の15：00時にドイツの受賞者に直接、賞を授与する。TDCでの受賞は多くのデザイナーにとって登竜門である。それは、TDCショーの選考基準が厳しく、審査方法が公明正大と評価されているからである。第５８回TDCショーの受賞を目指し、33カ国が実力を競ったと言えるだろう。33カ国からほぼ1600に至る応募があり、21カ国から応募された223作品が受賞を果たした。そのうち47作品がドイツからの作品であった。Luise Fili およびRay Fenwickなどのスターデザイナーが名を連ねる審査委員会では、応募作品のレベルが非常に高かったため、選考が難を極めた。TDCショーは今回もDo-it-yourselfトレンドからハンドライティング、また最新の3D映画技術を含め、映画や映画予告編のテンポラル・タイポグラフィーの成長分野まで、幅広いテーマをカバーしている。またタイトルデザイン特別ショーも展示に融合され、ここではタイポグラフィーの限界を探り、全く新しい可能性が披露される。
またTDC2コンペティションでは、27カ国から173の応募があった。この中から、斬新かつ優れた創作書体がMaxim Zhukov氏、Roger Black氏、Mathew Carter氏、Paul Shaw氏およびErik Spiekermann氏により選定され、13のフォントファミリーが人気高いTDC「Design Excellence」を受賞した。タイプディレクターズクラブはこの選考厳しい賞により、優れたタイポグラフィーのGraphic Arts Communityを形成するという目的を確実に遂行している。
Diego Vainesman TDC会長は5月5日（土）にもdrupa cubeで開催される「creative weekend」イベントの中で、「Type is sexy - and I know it!」をテーマとして講演を行う。同週末、drupa cubeではタイポ・フォトシーンの巨匠が熱弁をふるい、インスピレーションを与えてくれるであろう。creative weekendイベントのチケットは、drupa 2012のチケットショップにて199ユーロで購入可能