富士フイルムホールディングスが排出量目標を上方修正したことで、欧州富士フイルムは引き続きグリーンリーダーシップを発揮します。

富士フイルムヨーロッパGmbH(社長:山本 雅人)は、富士フイルムの気候変動への取り組みと影響を加速させるために、富士フイルムグループ全体での新たな環境対策や排出量目標の見直しを行い、グリーン課題をリードしていくことを継続しています。

先週、富士フイルムホールディングスは、2031年3月期(2030年度)の環境目標を更新しました。富士フイルムグループのグローバルでの製品ライフサイクル全体での二酸化炭素(CO2)排出量削減目標を2013年度比で30%から45%に引き上げました。この目標は、パリ協定の「2℃目標」を達成するための科学的根拠に基づいた目標であるとして、国際的な環境イニシアティブ「Science Based Targets initiative」からWB2℃(2℃を大きく下回る)に認定されています。低排出量の製品やサービスを提供することで、社会のCO2排出量削減に貢献するという目標を5,000万トンから9,000万トンに引き上げました。
欧州では、写真用紙やオフセットプレート、膜などを製造する富士フイルムのオランダ・ティルブルクの主要製造拠点の生産工程が、2016年から完全に(100%)風力エネルギーで稼働しています。2011年からティルブルクの敷地内に設置されている5基の風力発電機は、電力の約20%を発電しています。敷地内の残りのグリーンエネルギーは、オランダとベルギーの風力タービンを介して生産されています。これは、欧州の他の多くの富士フイルムの事業所でも100%再生可能エネルギーを利用しているなど、富士フイルムの二酸化炭素(CO2)排出量に劇的な影響を与えており、2013年度比では50%の削減となり、世界的な目標を上回る成果を上げています。
FUJIFILM Europe GmbHのエグゼクティブディレクターであり、FUJIFILM Manufacturing Europe B.V.の社長でもあるPeter Struikは次のように述べています。
COVID-19の蔓延に対応した経済対策の一環として、私たちの日常的な行動を通じて、グリーン回復と持続可能な社会の構築が世界的に叫ばれています。
このような流れの中で、グローバルでの排出量目標を上方修正するとともに、欧州での環境問題への取り組みにおいても、全社目標を超えたリーダーシップを発揮し、グリーンで持続可能な形で社会に貢献していくことに本気で取り組んでいることを示したいと考えています。
また、富士フイルムグループでは、環境に配慮した製品・サービスの開発過程で環境負荷を考慮した新たな目標を設定しています。環境負荷の大幅な低減を目指した商品・サービスを富士フイルムグループの「グリーンバリュー商品」として認定し、2030年度までに「グリーンバリュー商品」の売上高比率をグループ全体の売上高の60%にすることを新たな目標としています。
グリーンバリュー商品」の基準は、ISO14021に準拠したもので、気候変動への対応、資源の循環利用、有害物質の使用などの環境リスクの低減、廃棄物の削減などが含まれています。同プログラムでは、グループ全体の認証ランク(ダイヤモンド、ゴールド、シルバー)を定めており、2018年以降、140項目の認証を取得しています。
富士フイルムグループ "グリーンバリュー商品 "として認定された製品・サービスの例
"SUPERIA ZE-N"(ダイヤモンド
本製品を使用することで、過酷なアルカリ性の薬品や水、電気を使用する新聞印刷機の現像工程が不要となり、薬品や水、電気を一切使用せず、廃液も発生しません。主原料であるアルミニウムを再利用して同品質のCTP版を製造するクローズドループリサイクルシステムのメリットと合わせて、年間約390トンのCO2排出量を工場あたりで削減しています。
富士フイルム GFX 50R(ゴールド
プロ・アマチュアフォトグラファー向けに業界最高水準の画質を実現した中判カメラ「FUJIFILM GFX 50R」は、省資源化と梱包材の削減を目指し、同シリーズの同機種「GFX 50S」と比較して、重量775g、重量16%の軽量化を実現しました。全体では、約8%の小型化、約14%の部品削減を達成した。
インスタックスミニリンク(ゴールド
従来機に比べて約20%の小型・軽量化と部品点数の削減を実現し、スマートフォンプリンター「instax mini Link(インスタックスミニリンク)」は、スマートフォンのインスタントプリントを省資源化しました。また、製造工程でプラスチック廃材を再利用することで、廃棄物削減やCO2排出量の削減にも大きく貢献しています。

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